だいだいだより 絵本とこどもとものづくりの楽しい日々

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カテゴリ:えほんってすごい!( 3 )

フィクションが動き始めるとき。

フィクションがいきいきと動き始めるための秘密。

なんだと思う?

…息子を見ていて、すこしわかったような気がする。


あいかわらず「魔女の宅急便」に夢中な息子。
2日に一度くらいは、
「ぼく、13歳になったら、出て行っていい?」
「ぼくが13歳になるまでに、黒い布で服作っといてね」
「ぼく、10歳になったら、枝でホウキ作るの」と
魔女宅ネタをつぶやいている。


息子が初めに見たのは、もちろんジブリアニメの「魔女の宅急便」
電車やらバスやら飛行船やら出てきて、乗り物好きの息子は大興奮。

だけど、そのときは、見終わって、「あー面白かった」で、終わり、だった。

あくまでも、じぶんとは関係のない「フィクション」として、
楽しんでいたんだね。

ところが後日、うちの本棚にあった原作1巻を見つけ出した息子。
文字は読めないくせに、わずかな挿絵からその本が
魔女の宅急便であることを推察し、「読め」と、持ってきた。

ちゃんと理解できるのかな~と半信半疑で読み始めると、
スッゲー集中して聞いてる。

でね。
息子が魔女宅の世界で遊び始めたのはそれからなんだ。

アニメにはキキの出発前のエピソード、
そんなに詳細には描かれていない。
でも、原作では、
10歳の時に、魔女になるかどうかの選択をして、
13歳まで練習や準備をして、というエピソードが
順をおって、書かれている。
それがあることで、
「ぼくもキキも、同じ人間」という認識ができたんじゃないかな。

たぶん、アニメの世界に、現実世界からジャンプするには、
その幅が広すぎるんだと思う。
だから、対岸から眺めているだけで終わってしまう。
(それが悪いって言ってるんじゃないよ。)
でも、原作の世界には、ホップ、ステップがあって、
現実世界から到達することができる。

だから息子は、魔女宅の世界で、
自分の想像力も働かせながら、
いきいきと遊べるようになったのだと思う。

繰り返すけど、ジブリアニメバージョンが悪いって言ってるんじゃない。
アニメはアニメで素晴らしいし、私も大好き。

私が気づいたのは、
「どういう描写を入れれば、
子どもはどう受け止めるのか」ということの一例。

いや、創作の勉強とかされてる方にしたら、
当然のことなのかもしれないけど(^_^;)

私にとっては、けっこう大きな発見だったので、
覚書として、書いておく。

ではでは!

今日はひさしぶりにすこし青空を拝めました。

明日も天気にな~れ!

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by kouboudaidai | 2016-09-25 17:08 | えほんってすごい! | Comments(0)

えほんってすごい!~おばけのバーバパパ~

今日はぽっかぽか。ほっかほか。
気持ちいいですね。
もう春ですね。

こんにちは。
絵本ソムリエさえです。

大好評連載中「えほんってすごい!」第2回です。

第1回 わたしと絵本との二度目のであい~じゃあじゃあびりびり~
第2回 こんなに読んでも飽きないなんて~おばけのバーバパパ~
第3回 絵本ってなんて美しいんだろう~ちいさいおうち~
第4回 絵の力~アンジュール~
第5回 ことばと絵のコラボレーション~あおくんときいろちゃん~
第6回 こんな内容も描けるんだ!~ちいさいケーブルカーメイベル~
第7回 子供の成長と絵本~ピーターラビットシリーズ~

1歳までは添い乳で眠りについていた息子、
おっぱい卒業後、はて、どうやって寝かしつけよう?
という問題にぶつかりました。

どうやら、布団の中に、一定時間転がしておいたら、
眠ってくれるらしい。
でも、どうやって「一定時間、転がしておくか」が大問題。
だって、すぐに布団から這いだしてくるのだもの。

そこで、絵本の力を借りることにしました。

んで。
お布団に入ってから、眠るまで、
ひたすら絵本を読み続ける日々がはじまったのです。

お昼寝前と、夜寝る前、それぞれ30分から1時間ずつ。

その頃、我が家にはまだ絵本が少なかったので、
何冊かをローテーションで、ひたすら読み続ける読み続ける。
息子は、何度も同じ本を読んでほしがるので、
1冊を10回続けて読まされたりもする。
これはなにかの修行かしら・・・・。

これも、その中の1冊でした。

おばけのバーバパパ
 たくさん出版されているバーバパパシリーズのはじめの一冊。
 バーバパパはどこからきたの?
 配色や形、デザイン的にもとても美しい絵本です。

おばけのバーバパパおばけのバーバパパ
作:アネット・チゾン タラス・テイラー / 絵:アネット・チゾン タラス・テイラー / 訳:山下 明生出版社:偕成社絵本ナビ
 
何度も何度も、読んで、読んで。
本を持つ手はしびれてくるし、喉もカラカラになる。

でもね。
不思議なことに、「読むこと」は、いやにはならないの。
同じ絵を見ながら、同じ文章を繰り返し読んでるんですよ?
でも、飽きない。
何度見ても、バーバパパのおおらかな形は心地良いし、
その文章はなめらかで、声に出すのが楽しい。
親が見て、読んで楽しいのだもの、
子供が見て、聞いて楽しくないわけがないよね。

そこらへんにあるチラシの言葉や、説明書の文章、
何十回と口に出して読めますか?
とてもじゃないけど、2,3回も読んだら、嫌になりますよね。

でも、「バーバパパ」は(もちろん、この本だけじゃないけど)
何十回の音読に耐える文章なの。

すごい、と思わん?

あのね、小さい子が近くにいなくて、
普段読み聞かせをしない人でも、
ぜひ、絵本を声に出して、読んでみてほしいな。
すぐれた絵本の文章は、
ほんま、読んでて気持ち良いですよ。
(声に出して読まれることを前提としていないんだな、
と思うような文章の絵本もありますけどね~、残念ながら。
そういう絵本は、すんごい読みにくいです・・・・)

そうして、あきれるほど何度も同じはなしを聞いていた息子は、
2歳を過ぎ、話し始めると同時に、
さまざまな絵本を丸暗記して読み上げ、
お母ちゃんを驚かせるのですが、
それはまた別の話。

ではでは。
あたたかい1日、楽しくお過ごしくださいね。

次回もお楽しみに~

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by kouboudaidai | 2016-03-05 15:13 | えほんってすごい! | Comments(0)

えほんってすごい!~じゃあじゃあびりびり~

おはようございます!
絵本ソムリエさえです。

これから何回かにわたって、
えほんってすごい!シリーズをお届けいたします。

第1回 わたしと絵本との二度目のであい~じゃあじゃあびりびり~
第2回 こんなに読んでも飽きないなんて~おばけのバーバパパ~
第3回 絵本ってなんて美しいんだろう~ちいさいおうち~
第4回 絵の力~アンジュール~
第5回 ことばと絵のコラボレーション~あおくんときいろちゃん~
第6回 こんな内容も描けるんだ!~ちいさいケーブルカーメイベル~
第7回 子供の成長と絵本~ピーターラビットシリーズ~
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えっと、とりあえず今思いつくことを
リストアップしてみたら、こんな感じになりました。

わたし、わかりやすい文章をかけるわけじゃない。
でも書かなきゃはじまらない。
しばらくの間、お付き合いいただければ幸いです。
なお、著者名等、すべて敬称略とさせていただきます。

第1回 「わたしと絵本との二度目のであい」

ノンフィクション作家、柳田邦男はその著書「砂漠でみつけた一冊の絵本」で、
ひとは人生で三度、絵本に出会うと書いています。
一度目は子供時代に大人たちに読んでもらうこと、
二度目は、親となったとき、子供たちによんでやること、
そして、子育てを終えたあと、自分のために読むこと。

わたしは、息子が8ヶ月の時、
二度目の絵本との「であい」をはたしました。

私自身の子供の頃。わたしは絵本を見るというよりも、
アンデルセンやグリム童話を語ってもらうのを、
耳で聞いているのが好きだった。
思い出の絵本は、そんなにたくさんはない。

大人になり、親になり。
絵本という表現は、なんだかいいなと思っていた。
でも、まだどの絵本が、どう良いのか、いまいちわからなくて、
赤ちゃん絵本を適当に図書館から借りていた頃。

息子は、それでも絵本好きだったのか、
どんな本でも、一応見てはいました。
けれど、自分で取り出して、めくったりはしなかった。

なのに、この本には、なぜか息子はものすごく食いついたのです。
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自分で手元にもってきて、
何度も何度も、まだ器用に動かない手で、
ページをめくる息子。
いまでも、その座り込んだ姿を覚えています。

それまでのわたしには、
どの絵本も、一様に同じ「絵本」だった。

でもなんか、
やけに力のある絵本が、
あるみたい・・・・
えほんって、どうやら、絵と文章が書いてあるだけではないらしい・・・・
そう気づかせてもらった、第1歩、でした。

じゃあじゃあびりびり まついのりこ 偕成社
 シンプルでありながら深みのある色使いの絵。
 わかりやすく、耳にここちよい言葉たち。
 分厚い紙でできたボードブックなので、
 赤ちゃんの初めての一冊におすすめです。

次回に続きます。

ではでは。

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by kouboudaidai | 2016-03-01 05:40 | えほんってすごい! | Comments(0)